เข้าสู่ระบบ「いらっしゃいませ」
「本日は、旦那様ですか? 彼氏様ですか?」
「夫です」
女性は座るなり、マスクを外した。
「昨日まで熱があって」
「何度?」
「38度7分」
私は受付票を取った。
【受付番号:012】
石田由紀、35歳。
夫37歳。
結婚8年。
子ども1人。
「ではまず――今日、何をされました?」
「私が熱を出したんです」
「はい」
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「いらっしゃいませ」「本日は?」「夫です」【受付番号:016】川島朋子、43歳。夫45歳。「今日、何をされました?」「ティッシュです」私は待つ。「昨日、洗濯したんです」洗濯機を開ける。白い紙。服。タオル。靴下。全部、細かいティッシュまみれ。「ご主人のポケット?」「はい」「ご主人は何と?」朋子さんが低い声。『洗う前にポケット確認しなかったの?』私はペンを止める。「誰のポケットですか?」「夫です」書く。【本日の罪状:自分のポケットの中身を妻の検査責任に転嫁】朋子さんが笑う。「ですよね!」財布。レシート。マスク。ボールペン。小銭。全部。
「いらっしゃいませ」女性は紹介カードを出した。裏に、小さく名前。【木村香織】私は少しだけ笑った。「香織さんのご紹介ですか?」「はい。会社の先輩です」「お元気でした?」「最近、ご主人がスマホを伏せるようになったって」それは何よりだ。【受付番号:015】小野美咲、32歳。夫34歳。「今日、何をされました?」「話を最後まで聞いてくれません」「途中でスマホ?」「違います」「では?」美咲さんが話す。「今日仕事で嫌なことがあって」夫。『俺なんてさ、今日もっとすごくて』妻。『頭痛くて』夫。『俺も昨日頭痛くてさ』妻。『高校の友達が結婚するんだって』夫。『俺の友達もさ』私は書く。【本日の罪状:妻の話を自分の話への前振りとして使用】
「いらっしゃいませ」「本日は?」「夫です」【受付番号:014】佐伯奈津、39歳。夫41歳。共働き。「今日、何をされました?」「靴を買ったんです」「おいくら?」「4,980円」「はい」「夫が言いました」『それ、高くない?』私は受付票を見る。「家計に問題が?」「ありません」「奥様は頻繁に買い物を?」「靴、1年ぶりです」書く。【本日の罪状:4,980円に価格監査】「ご主人のお買い物は?」奈津さんがスマホを出す。先月。ゴルフクラブ。58,000円。その前。イヤホン。29,800円。さらに。釣り道具。34,000円。私は書く。【夫の出費:必要経費
「いらっしゃいませ」「本日は、旦那様ですか? 彼氏様ですか?」「夫です」【受付番号:013】水野静香、41歳。夫42歳。結婚15年。「今日、何をされました?」「予定を決めてくれません」娘の学校行事。1か月後。「この日、空けられる?」夫。「まだ仕事分からない」家族旅行。2か月後。「この週末どう?」「まだ分からない」妻の実家。「来月行ける?」「その頃にならないと」私は書いた。【家族予定:すべて保留】「ところが」静香さんがスマホを出す。昨夜。友人から夫へ。『明日飲める?』夫。『行く!』返信まで45秒。私はペンを止める。「45秒?」「はい」
「いらっしゃいませ」「本日は、旦那様ですか? 彼氏様ですか?」「夫です」女性は座るなり、マスクを外した。「昨日まで熱があって」「何度?」「38度7分」私は受付票を取った。【受付番号:012】石田由紀、35歳。夫37歳。結婚8年。子ども1人。「ではまず――今日、何をされました?」「私が熱を出したんです」「はい」「夫に“38度7分ある”って言いました」「ご主人は?」由紀さんは低い声を作った。「“俺もなんか喉痛いかも”」私はペンを止めた。「ご主人の体温は?」「36度4分」書く。【本日の罪状:妻の発熱に自分の体調不良を上書き】「それから?」妻が寝ようとすると、「俺もなんかだるい」薬を飲もうとすると、「俺の分ある?」お粥を作ると
「いらっしゃいませ」私は、目の前の女性に椅子を勧めた。「本日は、旦那様ですか? 彼氏様ですか?」「夫です」「かしこまりました」女性は座ると、バッグから小さなカードを取り出した。この店の住所が書かれている。「ご紹介ですか?」「はい。会社の先輩から」「なるほど」「その先輩、“ここに来たら離婚しなくて済んだ”って」私は赤いペンを止めた。「当店は離婚防止を保証しておりません」「でも、すごく笑ってました」それなら、よかった。新しい受付票を出す。【受付番号:011】大野恵、37歳。夫39歳。結婚10年。共働き。小学3年生の娘が1人。「ではまず――今日、何をされました?」「今日、私、有給なんです」「はい」「それを夫に言ったんです」「はい」「そしたら」少し低い声で夫を真似する。「“今日、休